乗る前のタイヤのチェックの重要性
ライダーにとってタイヤは、命を左右するパーツです。
バイクについてよく知らない人は、消耗品だからとメンテナンスを怠ることがありますが、バイクの事故のほとんどはタイヤの状態が関係しています。
また、車と違ってタイヤの摩耗具合、老朽化具合が直接運転に影響するので、バイクの使用の前には毎回タイヤの状態をチェックし、気を付けておきたいところです。
タイヤのチェックで見るべきところ
タイヤをチェックしましょう、とだけ言われても、初心者の人はどこを見ればいいか分からないでしょう。
主にチェックする箇所を確認していきます。
まずは「スリップサイン」です。
多くのバイクのタイヤには、側面に三角形のマークがあります。
そのマークからタイヤの表面を辿ると、タイヤの溝の中に飛び出ている部分があり、これがスリップサインです。
タイヤの表面がすり減って溝が浅くなっていき、スリップサインが表面に出てきてしまうと、そのタイヤはもう使えない証拠です。
特に雨の日には高確率で転倒するので、スリップサインが出ていたら、タイヤを交換するまで乗るのは控えましょう。
使用年数もチェック項目で、使用頻度や普段は知っている道、タイヤの性能などによりますが、最低でも5年以内にはタイヤは交換するべきだとされています。
タイヤがいつ作られたものかが分からなくても、心配ありません。
硬貨に製造年が刻まれているように、タイヤにはそれぞれ、「製造年周」は刻まれています。
タイヤの側面を細かく見ていくと、4ケタの数字があります。
その4ケタの最初の2つは「製造週」、後ろの2つは製造年の下2ケタを表しています。
例えば、4521だとしたら、2021年の45週目ということになります。
ここから数えて3年以上経過していたら、タイヤの交換を考えるべきでしょう。
タイヤの空気圧は最低でも月に1回はチェック
もっとも重要なチェック項目の1つが、空気圧です。
タイヤの空気圧が下がっていると、ハンドリングが上手くいかず違和感を覚え、思わぬ事故につながる可能性があります。
その状態に慣れたとしても、進みの悪いタイヤで走り続けると燃費が悪くなるし、タイヤとホイールの寿命を縮めることになります。
適切な空気圧の数値は、タイヤのメーカーごとに決められています。
適切な空気圧を知るには、スイングアームやチェーンカバーに貼られているコーションラベルで確認しましょう。
物によって単位が異なるので、多少のリサーチが必要になるかもしれません。
エアゲージと呼ばれる気圧計を使って、現在の気圧と理想の気圧が同じかどうかを確認できます。
基本的に空気圧が高すぎることはありません。
空気圧が低すぎる場合は、エアバルブから空気を補充しましょう。