モータースポーツの入門編モトジムカーナとは
モトジムカーナとは、カラーコーンで仕切られたコースを、バイクで走りきるタイムを競う競技です。
もともとは四輪車で行われているジムカーナの、バイクバージョンです。
モータースポーツの一種ですが、スピードを競うというよりも、定められたコースを正確に走るテクニックが重要視されます。
そのため、競技場も広めの駐車場などのスペースを使うことが多く、比較的庶民的なモータースポーツと言えるでしょう。
世界一敷居の低いモータースポーツ
モータースポーツと聞くと、特別な訓練を受けた人が最大限の設備を使って、その上で命を懸けて出場するスポーツ、という印象を受けます。
しかしモトジムカーナに関してはそんなことはありません。
モトジムカーナは最も敷居の低いモータースポーツなのです。
まず、モトジムカーナの大会に出場するのにライセンスが要りません。
ほとんどのモータースポーツの競技大会では、出場するために運転免許証以外の特別なライセンスが必要になります。
大会に出場するためだけにお金を払って、時間を作って講習とトライアルを受けるとなると、趣味でやるには少々荷が重いです。
しかしモトジムカーナでは普通の運転免許証さえあれば、だれでも大会への参加が可能です。
また、特別な設備をそろえる必要がないのも、最も敷居が低いモータースポーツと言われるゆえんです。
多くのモータースポーツでは、協会などによって規定されたギアをそろえなければいけません。
一方でモトジムカーナでは、安全性さえ確認できれば、自分が普段使っているヘルメットやライディングウェア、バイクで出場が可能です。
普段、移動手段としてバイクを使っていれば、モトジムカーナの大会に参加して優勝を狙えます。
この敷居の低さのため、モトジムカーナは人気のスポーツになってきているのです。
スピードよりも正確で無駄のない技術が必要
モトジムカーナの醍醐味は、テクニックです。
多くのモータースポーツではマシンの限界を試すような高速のランが見ものですが、限られたスペースで、一般的な車両を使って行うモトジムカーナではそこまでのスピードを出すことはできません。
その代わりに、走る、止まる、曲がるといった基本動作の正確性や素早さが試されます。
スラロームやターン、8の字などがコース上に配置されており、それらを無駄なく、素早く、正確に走り抜けなければいけないのです。
コース上のカラーコーンに触れたり、脱輪したりしたらペナルティーとなり、タイムに加算されます。
そしてその合計タイムの低さで、勝敗を決めます。
白バイ隊員が行う走行訓練をイメージしてもらうと分かりやすいかもしれません。